4 錯綜する人々の価値判断 確かに米国は、紛争で挫折を味わい、国家財政を悪化させ、金融危機も経験し、絶頂期と比較して相対的な国力は低下しているだろう。
一方で、レインは、ネオリアリズムでは米国の大戦略に関する行動を説明することはできないため、国際システムのパワーの分布に加えて「歴史的コンテキストと独自性」に注意を払い「国内の政治力学」を重視するネオクラシカル・リアリズム( neoclassical realism)を用いる必要があると述べている。
2 オフショア・バランシングの目的 ミアシャイマーとウォルトが説明するオフショア・バランシングの目的をまとめると以下のようになる。
そのためには、空襲部隊のすべてを犠牲にしても、大きすぎるものではなかった。
日本は42機のF-35A総合打撃戦闘機を調達中で、第1陣となる4機の調達が先月決定した。
第二次世界大戦ブックス97 訳者 土屋哲朗(つちや・てつろう) 1925年生まれ。
1980年代には233機のF-15J単座機とF-15DJ双座機を調達した。
場合によっては米国の管理の下、日本、ドイツおよび韓国の核兵器の保有を容認する。
米国衰退論に関しては様々な意見があるが、介入主義的・覇権主義的な国家としての米国の有り方を考えた場合、明らかに変化したのは、不安定になった米国民の意識や意志ではないだろうか。
……操縦席の中は寒かったが、パイロットに目を向けると、彼は額から汗を流し、それが酸素マスクの上に滴り落ちていた。
Y1B-17は当時、就役中の標準型戦闘機より高速で、これが、その強力な武装と結びつけられ、敵戦闘機とさえ渡り合えるものと期待された。
3 オフショア・バランシングとリアリズムへの風向き (1) 米国でのリアリズムとリベラリズム ミアシャイマーもウォルトも世界的にその名が知られ、その言論活動が注目を集める学者であるが、その主張は、米国内で厳しい批判にさらされることがある。
この爆撃機は、全金属性双発単葉機で、最高速度三二〇キロ/時を超え、高度八五〇〇メートルを飛び、引込脚、密閉操縦席であった。
このうち選択的関与は、米国の財政・国防費の問題や国民の気力を考えると実行は決して容易ではないだろう(アートは選択的関与を採用すべきと考えているが、特に彼の解釈による選択的関与は、ヨーロッパ、東アジア、ペルシャ湾の三つの地域に多くの目的をもって関与するものである)。