「壬氏さま」 「なんだ?」 「一人、書類仕事が得意な人間を知っておりますが」 馬閃の言葉に、壬氏は目を見開く。
だが、目が覚めるとそこは自宅マンションの寝室ではなくて……。
まあ、結局人の営みで発生する柵(しがらみ)からは逃れられないのはこの世の常として。
持たざる男が、渇望に駆られ世界を巡る。
二十年前は、女帝の時代だ。
それが出来ないようでしたら感想欄にはアクセスしないでください。
怯えている。
「はい。
「他にもいるんじゃないのか?」 壬氏が顔を近づけると、天祐は頬を真っ赤にする。
馬閃がいる手前、顔が崩せぬのがきついところだ。
これは、そんな若造ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターの世界なんて救わないお話である。
『蝗害が発生した』と。
執務室に入ると、壬氏は深くため息をつく。
壬氏は丸がついた地図を見る。
同居をしてみて、どういう状況に? 食事の用意も洗濯も義母さん任せ 『一緒に住み始めて1年です。
本来であれば息子さんが購入する予定だったのでしょうけれど、息子さんの収入などを考えるとローンが組めないようですね。