俳句をどう鑑賞するかは人それぞれでよいと思いますが、自分は閑さが時にうるさいと感じられることもあるのかなと思います。
…其日、山上山下巡礼終ル。
日本古典文学大系46巻『芭蕉文集』、P419・11に「しづかさやゑかゝる壁のきりぎりす」があります。
松尾芭蕉の『閑さや 岩に沁み入る 蝉の声』について教えて下さい。
そう仮名を振る根拠が知りたいです。
五・五・七「海暮れて 鴨のこゑ ほのかに白し」という句にしても、同様の解釈は可能です。
古い山水画の空中にそびえる岩山を思い浮かべても、それほどまちがってはいない。
そのような俗世の騒がしさから離れた、 異次元の閑かな世界に心が吸い込まれて行く様子をこの句では表現しています。
それを考えると、「しずけさ」ではなく、「しずかさ」という読みが正解のような気がします。
屯鶴峯は全山凝灰岩で覆われ、立石寺に似た環境です。
論争 [ ] 、歌人のはこの句に出てくる蝉についてであると断定し、雑誌『』の9月号 に書いた「童馬山房漫筆」に発表した。
芭蕉は、実景を詠む俳諧に、和歌のような精神的な世界、空想の世界を取り入れました。
「憂きことを海月に語る海鼠かな」もいいね。
芭蕉の時代には「閑(しづ)かさ」という名詞はあったが「閑(しづ)けさ」という名詞はなかったことが判っているのですか。