それは、まだ七瀬から「浬さん」と名前で呼んでもらえないこと。
当の清十郎は先程、形造った器を、大きな窯へと入れ、火加減を見ている。
あの時、もう二度と来る事はないと思い、永遠の別れをしてきたのに、今こうしてやって来ている事に、罪悪感を感じざるをえない。
「ちょっと勇者!!何なの、この指輪!?」 「しかもティファニーセッティングエンゲージメントリングじゃないの。
今回のお題は「魔王のドSプロポーズ秘話!好きがとまらない」。
「あのストーカー事件の時はいろいろありまして・・・」 「魔王、あの時勇者のこと心配してたよね」 「で、結果的に、天堂先生にちゃんと付き合おうって言われたんだよね?」 七瀬が言いにくそうに 「付き合ってやる。
その姿を見て、剣心は少し口元を緩めた。
「ななこちゃん、どうしたの?全然飲んでないじゃない」 「昨日、飲みすぎちゃって。
プロポーズの言葉も命令調です。
その後、天堂先生は患者ファーストの優しい医師になります。
, 「まさか、あの魔王が一年も前にプロポーズしているとはね」 「向こうで勇者を誰かに取られるとでも思って、焦ったとか」 「それはないわ。
さすが魔王!やっぱ医者は稼ぎが違うわ」と沼津が言う。
. いつか貴方のブーゲンビリアになれるのなら。
うれしくて仕方がない。